[Optical Trajectory 2]は「色彩の動き」に触れるという感覚を体験するために作られた作品です。この捉えにくい現象を体験するために、触れるという行為から起こる物理的な動きと、光によって起こる色彩変化を同調させています。これによりどのように動くのかといった物理的な「動きの質感」を空間的、動的な「色彩の動きの質感」として体験できます。特により心地よい動きの質感をどのようにデザインするかに着目して色彩が「どこ」で「どのよう」に動くかを記述可能にするソフトウェアシステムを構築し、それを用い物理的な動きの質感を色彩の動きに反映させています。また、色彩の動きを照明器具のような生活空間に結びつくプロダクトに取り入れる提案でもあります。

これまでの色彩に関するアプローチは色彩を絵具やインキなどのメタファーより物質的、静的な扱いをしてきました。このような中、近年のデジタルメディアの進歩によりRGB光を加法混色し色彩を発現させる方法が発達し、デジタルメディアの利点を生かし色彩を扱うためには従来の静的、物質的な扱いのみでは対できなくなってきているように思われます。ここではは色彩を「どこ」で「どのよう」に動くかを記述するアルゴリズムを構築し、「もの」としてではなく「こと」として概念化し、色彩を動的、空間的に扱うことを試みています。これを基にデジタルRGB出力される色彩を動的な現象として捉え様々な入力に対応したインタラクティブな色彩出力を実践してます。「Optical Trajectory 2」はシリーズ前作に続きこのような問題を扱いつつも、より実生活に近い状況で色彩の変化を体験可能にすることをめざしています。

デジタルRGB出力を、心理刺激としての色彩の関係(明度、色相、彩度)を重視し独自のカラーモデルに対応させ、これを基に色彩変化の連続性を独自ソフトウェアでコントロールしています。これにより物質的な色彩とは異なったデジタルメディア上での色彩を物理的な動きを伴った動的視覚要素として利用する可能性を模索しています。またLED発光装置とセンサーを利用することでその動きと空間性をセンシングし色彩の動きと空間性に対応させ動きの質感をいかに色彩の動きに取り入れるかを重視しています。このような対応関係を構築することにより理解し易い身体的インタラクションを持ったインスタレーションの可能性を模索しています。

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